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友達数人引き連れてバカにしながら道中耐え忍ぶってパターンも想定したんだけど、普通に2人で教室から出てしまった。
「転入生って事ですけど、他の魔術学園から?外国とか?」
「いや、普通の学校。魔術とか全然知らなくて…」
くっ…!なんかいい匂いがしやがる!!
2秒以上直視出来ないけど、ハッキリと脳内にインプットされる破壊力のある見た目。
腰まである長い綺麗な茶色い髪、人形みたいな整った顔。どこか落ち着きのある大人っぽい喋り方なのに150cmくらいの子供っぽい身長のギャップ!
なんなのこの生き物!?
「魔術を全く勉強してないのにあんな魔力量があるなんて凄いですね。本当に魔導師になれちゃうかも。」
「…笑わないの?」
「…?どうして笑うんです?」
「だってほら…他の人はさ、どうせ無理だとか無謀だとか思って笑ってたじゃん。」
「私は努力した時間より努力しようと思う気持ちが結果に繋がると思います。だから笑いませんよ?…その代わり、一つお願いしてもいいですか?」
「なんでしょう?」
「…私が身長伸ばしたいって言っても笑わないで下さいね?」
あ、ダメだ。惚れた俺。
「勿論です。」
その後も訓練場までの間、話が途切れないように色々話題を振ってくれた。俺からも何か気の利いた事とか言えれば良かったんだけど、何を聞いても迷惑かなって思えて答えるだけになったのが悔やまれる。
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