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「なんか、ごめん。また迷惑掛けてるよね俺。」
「大丈夫。それより高杉君こそ大丈夫?手、赤くなってる…」
高杉君てっ!!!
…ちょっと待てよ?考えてみたら俺、この子の名前聞いてなくね?
「いや、大丈夫。それよりさ、今更なんだけど…名前聞いてもいいかな?」
「うん、なんか私も言うタイミング逃しちゃったなぁって思ってたの。エミリです。エミリ=フィール。」
「うわ、ヤベ…」
「どうしました?」
「いや、俺人の名前覚えるの苦手で…メモとか無いとすぐ忘れるんだよね。前のクラスメイトの名前もほとんど覚えてないくらいでさ…」
「それなら好きに呼んでくれていいですよ?…忘れてくれた方が嬉しいですし…」
「ごめん、最後聞き取れなかった。なんて?」
「いえ、なんでもありません。」
エミリか…江美里?恵美梨?いや、フィールって事は外国の人だよな?
「エミリ…いや、ごめん。フィールが苗字か。馴れ馴れしかったよね。」
「いいですよエミリで。私も晃君って呼んでもいいですか?」
「いや、それは勘弁して下さい。俺の心臓が破裂します。」
「心臓が?よく分かりませんけど…それよりなんです?何かいいかけたみたいですけど?」
「あぁ、フィールさんはどこの国の人なのかなって。」
「ロシアです。と言っても産まれてすぐに日本に来たのでほとんど日本人ですけど。父も日本の人ですし。」
そういえば目が青いな。宝石みたいだ。
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