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「ちなみにアタシが知ってるのは1人。それも人じゃない。」
「人じゃないって…どういう事です?」
「作られた人間だよ。てかお前らも知ってるだろ?」
いや、全然知りませんが。ていうか知ってる魔術師なんてジェイク先生とクラスメイトとあなたくらいですが。
「グレイ=リシル魔導師ですね。」
「そう。そいつだ。」
「…いや、誰?魔導師?」
「お前バカなのか!?魔導師も知らねぇのに魔術覚えに来たのかよ!?」
「魔術師の凄いのが魔導師でしょ?そのくらいは知ってますよ。」
「正確には世界中の魔術師の中で頂点に立つ10人。それが魔導師だ。そしてグレイはそこのNo1。つまり世界最高の魔術師だ。」
世界最高の魔術師…
「グレイ=リシルさんが全属性持ちなのは知ってましたが、作られた人間というのは?」
「魔導師の仕事ってのは色々あってだな、とにかく強くなきゃダメなんだよ。そんで、全属性使えれば強いだろって事で色んな人間の遺伝子組み合わせて作ったのがグレイ。」
「俺そういうのよく分からないんであれですけど、そういう事って秘密にされてるものなんじゃないですか?なんで先生はそこまで…」
「クオン先生はね、元魔導師なんですよ。」
「元魔導師!?」
こんな見るからに適当そうな人が!?
「10年も前の話だよ。」
いや、10年て…一体今いくつなんだ?どう見ても20代後半から30代前半なんだが…
「あ、ちなみにアタシ今年で60になるよ。」
「ぶっ!」
鼻水出た。
「60!?嘘でしょう!?」
「ホントホント。魔導師No8クオン=イリーナ。仕事は人体についての研究。その過程で細胞を若返らせる方法とか維持する手段とか分かったんだよねぇ。」
いや、そんな人が何をどう間違えたら学校の保健室にいるんだ?
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