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俺も確実に言いすぎたけど、あっちも大概だよな…
評価が下がるとか人からどう思われても別にいいじゃん。
「あの、高杉君…」
「え?あっ!!ごめん!」
ずっと手を繋いだまま連れ回してた。しかも道も分からないのに。
「いえ、私はいいんですけど…グライツさんは敵に回さない方がいいと思います…」
「突っかかって来たのは向こうなんだけど…」
「噂、ですけど…不要と思った生徒を辞めさせたとか授業中に気に入らない生徒に怪我をさせたとか色々悪い噂を聞きますし…」
「最低だなそれ。」
嘘か本当か分からないけど、あり得なくは無い雰囲気があったのは間違いない。
「それから教室は向こうです。逆方向。」
適当に歩いても逆に進むとか俺の方向音痴も捨てたもんじゃないな。
教室に戻ってから当たり前のようにグライツとその近くの人達から刺さるような視線を向けられてたけど無視した。
1日目ということもあって授業は無く、その後は連絡や教材の配布だけで終わった。
そして放課後、夢にまで見た女子と下校!なんて事もやってみたかったんだけど、俺にそんな余裕は無い。
授業が終わってすぐ、みんなが下校の準備をしている中俺は職員室へと直行した。
「失礼しまーす。」
目的はジェイク先生。
「すいません、ちょっとお願いがあるんですけど…」
「魔術の使用方法、魔力の流れの操作…か?」
「はい。」
フィールさんに聞いたけど、この学園ではほとんど座学は無く、ほとんどが実技らしい。
その中でもEクラスは特別で、難易度の高い魔術ばかりを習うと言っていた。なのに俺は高難度どころか基礎すら出来ない。
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