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「そんじゃあ魔術解いてみな。解除方法も詠唱、『ブースト解除』だ。」
「ブースト解除!」
俺は言われた通り魔術を解いた。…解いただけなんだけど、何故か俺は顔から地面に激突した。
「んぶっ!」
「言い忘れてた…てか面白そうだから言わなかったんだけど…マジックブーストで消費するのは言った通り魔力だが、使用するのは自分の肉体だ。」
なんか途中凄いふざけた事言った気がするんだけど…
「つまり!動けば動いただけ筋肉の断裂、関節の磨耗、その他諸々のダメージが体に残る!」
「それは本当に先に言って下さい…全く体が動かないんですけど…」
どれだけ動こうとしても動かせるのは首から上だけ。力が入らないどころの話じゃない。今までどうやって動いてたのか分からなくなるくらい感覚が無い。
「ちなみに!簡単に言っちまえば今の状態はとんでもない筋肉痛だ!怪我らしい怪我なら治してやれるが、それは治せないから!」
「ちょ!ちょっと待って下さいよ!じゃあ俺どうやって動けばいいんですか!?」
「またブースト掛け直して普通に動くしかないな。まぁ、治そうと思えば治せるんだが、それは治療じゃなくなる。簡単に言えば時間を巻き戻す魔術なんだが、それは体に若干の悪影響が出る。子供には特にな。だから自力で治せ!以上!帰るぞ!」
なんて無責任な先生だ!
自分で体験したから分かる。この魔術が現代では使われてない理由はリスクが大きすぎるからだ。
効果は絶大と言ってもいい程だけど、その代わりに解除したら動けなくなるとか不便で仕方ない。なんでこんな魔術俺に教えてくれたんだろうか。
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