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「それでは出席番号1番から。」
生徒が順番に前にある机に置かれた水晶に手をかざしてよく分からない事をしていった。
生徒が何やらやってる間に先生が黒板に色々と書いている。
赤→火、青→水、緑→風、黄→雷、光量=魔力量。
完全に俺個人の為に書いてるんだろうなあれ。
それを理解して見てみると、確かに生徒が手をかざした水晶は様々な色で光っていた。
それも少しだけ光ってる人もいれば結構明るい人まで様々。
ぼんやり眺めているとすぐに俺の番が回ってきた。
「さぁ、魔導師様の出番です…!」
誰かが小声で、けど確かに聞こえるように囁くと周りがクスクスと笑い始めた。
「あの…先生。これ、どうすればいいんですか?」
みんな当然のようにやってたけど、俺はこんな水晶見るのも始めてなんだ。
「そうだな、慣れた者なら触れずに魔力を流せるが…君は無理だろうな。だが触れるだけでも結果は同じだ。水晶に触れてみなさい。」
今度は魔力も流せないのかと軽い笑いが起きる。
こんなのさっさと終わらせて席に戻ろうと水晶に手を伸ばした。
「っうわ!!」
指先が水晶に触れた途端、何色に光るとかどのくらい光るかとかじゃなくて、水晶が粉々に砕け散った。
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