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「ぜってぇ、分かってないだろう。毎日、こんだけアピールしてんのに。本当に鈍感なんだから」
「アピールって!?」
「だから、甘えん坊のフリして・・・」
そう言うと、いつものように、優しくハグして、頬っぺたに軽くチュッとされた。
「フリしないと、変に思われて、警戒されるだけだろ!?男同士なのに、ベタベタし過ぎだって。昨日、あのまま、寝込みを襲えば良かった!?」
意地悪な笑みを浮かべる海斗。
寝込みを襲う⁉
いまいち、言葉の意味が分からなくて。
でも、昨晩の事を思い出したら、顔から火が出そうになった。
「か、海斗、そ、その」
「不思議なんだよね。ナオにしか反応しないだ」
そう言って、僕の手を掴み、自身の股間へとあてがう。
そこは、すでに、形を変え、大きく反応していた。
「海斗、やっ・・・ん」
逃げようとしたけど、扉に体を押し付けられ、唇を奪われた。
さっきみたく、触れただけではなく。
もっと、激しく、濃厚に。
「うっ、んん」
息継ぎが出来なくて、苦しくて、手をばたつかせると、
「口、少し開けてみ」
言われた通りにすると、ぬるっと、熱い、彼の舌が口腔内に浸入してきて、好きなように弄ばれた。
「ふぅ・・・ん」
やっと、唇が離れ、息が出来るようになって、海斗を見上げると。
「目がとろんとしてて、可愛い。そんなに、良かった⁉」
って、そんな顔してた僕?
うっとりした眼差しを向けられ、口の端に溢れ落ちた唾液を指で拭ってくれて。
また、抱き寄せられ。
「槙に、指一本触れさせるなよ」
脅すように、低い声で耳元に囁かれた。
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