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比奈は、アウレリアがツーブロックの男を擁護する言葉を聞いても無表情でいるが、自分がやるといって聞かない。
「白黒が使えるか見てぇんだよ。お前は相当気に入っているみたいだけど、あたしは何も知らないからな」
バカルディと氷の入ったグラスを揺らして、楽しそうにいうアウレリア。
比奈は、アウレリアに近づいて睨みつける。
アウレリアは、それをニヤケたまま見つめ返す。
無言のまま見つめ合う二人。
しばらくしてアウレリアが喋りだした。
「比奈、連中はもうレンジでチンされ中のゆで卵みてぇに破裂するの待ってんだ。早くしねぇと爆発して食えなくなるぜ」
「レリア……なんであなたはそうなの……」
無表情で返す比奈の声には、悲しみが帯びていた。
「おい! 白黒!! 勝ってくれよ。じゃねぇとあたしらはここでストリップデビューしなきゃならなくなる」
アウレリアがそういうと、店内にいる男たちが東を無理やりイスに座らせ、その前の席にツーブロックの男が座った。
「もし東さんが負けて、あたしたちが脱がなかったら、この店の男全員とやりあう羽目になるのよ」
「んなことより、あいつが負けた時のために、あたしたち二人のストリップステージネームでも考えてろよ」
比奈がアウレリアにいうと、ヘラヘラと返した。
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