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部屋には、丸いガラステーブルと、19V型 液晶テレビとブラウンのテレビ台があり、あとは本棚とシングルのベットが置いてある。
大して多くない家具の数だが、部屋が狭いため、自然とみんなの距離が近くなる。
本当は土足で使うような部屋なのだが、半蔵が色々と改装して、一般的な床に座布団を置くようなスタイルに変えている。
ベットには真奈美が眠っており、スーロンは、テレビに繋がっていたテレビゲームを始めていた。
古いゲーム機――スーパーファミコンだ。
部屋に入ってから、スーロンがずっと気にしていたので、桐花が半蔵にお願いしてやらせてもらっている。
どうやらスーロンは、ロールプレイングゲームをやっているようだ。
画面に映る中世時代のようなキャラクターを見る限りファンタジー系だろうか?
五人のキャラクターが十字の陣形を組んで、剣や弓、魔法を使ってモンスターたちと戦っている。
「あっ! もう敵のボスみたいね」
桐花が画面を見て言った。
「二段切りッ!!! 巻き打ちッ!!! イドブレイクゥゥゥッ!!!」
スーロンが興奮した様子で、画面に向かって叫んでいた。
いつもの頼りない声とは違い、とても迫力のある声だ。
よほど興奮しているらしい。
話の流れでは、家族が敵のボスに殺され、弔い合戦という設定だ。
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