第17話 ココアの包容力

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部屋には、丸いガラステーブルと、19V型 液晶テレビとブラウンのテレビ台があり、あとは本棚とシングルのベットが置いてある。 大して多くない家具の数だが、部屋が狭いため、自然とみんなの距離が近くなる。 本当は土足で使うような部屋なのだが、半蔵が色々と改装して、一般的な床に座布団を置くようなスタイルに変えている。 ベットには真奈美が眠っており、スーロンは、テレビに繋がっていたテレビゲームを始めていた。 古いゲーム機――スーパーファミコンだ。 部屋に入ってから、スーロンがずっと気にしていたので、桐花が半蔵にお願いしてやらせてもらっている。 どうやらスーロンは、ロールプレイングゲームをやっているようだ。 画面に映る中世時代のようなキャラクターを見る限りファンタジー系だろうか? 五人のキャラクターが十字の陣形を組んで、剣や弓、魔法を使ってモンスターたちと戦っている。 「あっ! もう敵のボスみたいね」 桐花が画面を見て言った。 「二段切りッ!!! 巻き打ちッ!!! イドブレイクゥゥゥッ!!!」 スーロンが興奮した様子で、画面に向かって叫んでいた。 いつもの頼りない声とは違い、とても迫力のある声だ。 よほど興奮しているらしい。 話の流れでは、家族が敵のボスに殺され、(とむら)い合戦という設定だ。     
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