epilogo

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   僕は貴方がたの家族になれて良かったと思うんだ。本当に思うんだ。 鼻を啜ってお茶を淹れる。さっき今日二杯目のコーヒーを出したから、取って置きの日本茶を。ルイとミキゾーさんが日本を忘れないでいてくれるように真心を込めて。   「原田くんが淹れてくれるお茶はどれも美味しいね。紅茶もコーヒーも、冷蔵庫に入っている麦茶まで、とても美味しい」 麦茶は、何の変哲もない水出しのパックなんです。スーパーで30パック198円で売ってるやつです。 「瑠宇。いつも美味しいものを作ってくれる人は、いつも愛を与えてくれているんだよ?忘れないで」 「……はい」 「夏にはパリで会おう」 るうは、湯呑みを両手で包んだまま、ポロポロ泣いた。 「人形に新しい服を着せたら、すぐにメールを送」 「ハイっ!」 その一瞬に、ルイは眉をピクリと吊り上げたけど、何も言わなかった。それから、シュガーポットの白いペルーシュをガリガリかじって、お茶に口をつけた。
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