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ルイとミキゾーさんはパリへと旅立った。
るうは仕事だし、僕は斗真教授のラボに行かされ見送り不可な時間に、二人はサックリと去って行った。
何事もなかったように戻ってくる日常は、寂しいけれど、やっぱり愛おしい。
僕は朝から妻のために、朝食と弁当作りに精を出す。
ようやく夫婦で使えるようになったベッドを覗き込み、最愛の奥様のこめ髪にキスを落とした。
「るーう?朝だよ」
「……ん」
「おっきしないと知らないよ」
「……んー……」
シーツから指先が伸び、僕の頬をゆるゆると撫でてくれる。僕はその指を唇ではむはむして、ベッドに潜り込んだ。
「……んー」
「僕の奥さんは、なんでこんなに可愛いんですか?」
薄く目をあけたるうは、僕の首に柔らかく腕をまわしてくれる。
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