思わぬ時間
全3/24エピソード・完結
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思わぬ時間

「ちょっと、橘ズルい!」 「ははっ、お前、下手くそ」 先ほどのエッチな空気はすっかりどこかへ消え「なぁ、服が乾くまでゲームしようぜ」という、橘の誘いから、私と彼はテレビゲームをはじめた。 二つ違いの兄と弟に挟まれて育ったため、ゲームは得意。 そのうえ負けず嫌いのため、ゲームを開始してから30分ほど、叫びっぱなしである。 でもこの方が落ち着く。 変態の橘に戻ってほしくないし、私の昨晩の恥態を思い出したくない。 「もう!これ、あんまりしないって言ってたじゃん!」 車のスピードを競うゲームは得意なのに、全部負け。 「あんまりって言ったろ?」 「ヤなヤツ……」 唇を尖らせては彼を睨む。 すると、橘は「まぁまぁ、史奈ちゃん」と、私の唇をはむっと食んだ。
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