温かい雪

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温かい雪

「わたしの」 私は、悔やむ聡に、顔むけてつぶやいた 「か れ し で い て」  なぜか心地よい心拍数に、リズム変化した、ただ なぜだろうな歪んで、しかたないのだ地面が、ぐちゃとした視線で、もうこの地面を黒い斑点を見つめるしかできない なぜだろう、まただ 嫌な思い出だ 昔犬飼ってたけど、急に動かなくなっちゃって ママが最後だから触ってあげなさいというので、愛犬を触ってあげた、苦しそうに私をみつめ 「ワン」と吠え そこからなにも動かなくなった。 ママはわたしにこう答える 「ポチね小雪が生まれて最初に自宅に帰ったときね、そばによって急に、舐めたの、そしたら小雪大声で泣いちゃったのよ  あの子、そしたら次の日からね、じっと見つめるだけになってね だから最後ポチに触ってあげてほしかった」 「なんで なんでなの」 幼い頃は、わたしは豪泣したけど、よくわかんないけど かわいそうなことしたと実感したからだ 「いつか わかる時期がくるからね」 ママはやさしく抱きしめた そうあの頃からわたしは、なにかさわるの怖くなって・・でも今なにか違う 私は、さとしの手を握る さとしも優しく手を握りしめるなぜだろうな、心の底から暖かくなるような変化は あの時たどりつけなかった感覚だ、言葉は聞こえないけど さとしの気持ちが、なんとなく伝わるのだ わたしは、濡れた顏を彼に向けて言った 「おねがい やさしく抱きしめて」 震える手が、肩にあたりなんとなく紙風船を押すみたいに抱きしめた まるで聞いたことないへんなリズムにのった心拍数になり きずけば彼の腰に手を差し伸べ抱きしめる さとしも顔を少し上げ久々にみる 彼は、長いまつ毛に二重だったのを初めて知った 「ありがとう 来てくれて」 まるで天使の笑顔で、ほほえむことが、できたような、きがした 「こゆきでもこういうこと本当は嫌なんじゃ」 「今はいいの」 まるでアクション映画の英雄を迎えるようなヒロインのように安心した顔でそう言った 「そうか今はいいのか」 シンプルな白いワンピースのスカートが風に広がる 10月にかわり心地よい風が2人をふんわり包み込む 二人の髪の毛は揺らぎいつ間にか、あ互いの涙あとは、乾ききった 私は、さとしを見つめていた、なんでだろうな 彼の唇を見つめるとドキドキしてくる 私は瞳を閉じた
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