6人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
いつも帰宅時間で聡ときずけば公園だ
「なぁ、こゆき」
聡はわたしに急に問いかける
「なによ」
「俺たちは付き合って二カ月半だ」
「うん、なに?・・また、記念品交換でもするの? 私は物とかいらないけどなぁ」
「いや、さすがに、こゆきが、節約家なのは気づいたし 記念物交換じゃないよ」
さとしは、今まで、SNSを懐かしい目でみているようだ
「なぁ・・・こゆき 俺なんとなく気づいたが」
「なに」
「おまえの笑顔を見せたことないよな」
たしかにいつからだろ 小学生の頃は笑っていたような気がしたし
手芸部のころは、ひたすら布とにらめっこして、きずけばもぅ・・受験戦争中だ
さとしは急に私の手を握ってくる
「そのなぁ 俺たちはつきあっているよな?」
聡は真剣な目で私を見つめた
「うん そうでしょ いつもベンチ座って、土日もデートだよ」
心配そうな顔で確認するわたし
「違う」
そういうここを答えを求めてるじゃないと顔で示した
彼はさらにぎゅう~と私の手を握りしめている
彼のまなざしは、怯えているかのように私をしっかり見つめ
彼の顏が、なんかゆっり迫ってくる
私の心拍は、なんか早くなって、きたし、さとし手も震えてるよ~
「いやぁ~やめてよ~」
なんか、いやな感覚と思い出したくもない記憶のもやが、一瞬見えるような、気がして
めったに大声上げない、私の声が、公園に響き、手を払いのけた
まるで、光、耀く青い閃光が、広がり、一瞬にして、全身に彼は氷ついた絶対零度を
くらったように、まるで一瞬で冷凍されたように動かない
ふりかえず一人逃げるように自宅へ逃げていく
わたしは彼を、飼えない捨て猫みたいに、冷酷に放置したのである
最初のコメントを投稿しよう!