【三】

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「手当て、しなきゃだね」 「あ、ああ……」  体を起こし、荒野に並ぶ二人。 「あ、あのさ。どうして、私だって分かった?」 「ガルーダだ。矢羽にガルーダの羽を使ってるハンターは、滅多にいないからな」 「そっか」 メイリアは、手荷物の中から解毒剤の入った小瓶をセインに渡すと、セインはそれを飲み干し、一息ついた。  そして今度はセインの方から尋ねた。 「あ、あのさ。もう一度……、組まないか?」 メイリアは目を丸くした。 「それは、バディとして? それとも……」 「りょ、両方」  声が裏返るセイン。 「両方か……」とつぶやきながら、メイリアは両手を胸の前で組んで目の前を見つめた。その様子を、セインは固唾を飲んで見守っている。  しばらくして、メイリアは半信半疑の視線をセインに向けながら、 「神に誓って言える? 私達を裏切らないって」  胸に手を当て「誓う! 誓います!」と精いっぱい返すセイン。 その様子に嘘偽りが無いか、時間をかけてじっくり見つめて、 「よろしい。神の名のもとに私が許します」 その言葉にセインは満面の笑みを浮かべ、 「ありがたき幸せ!」 と感謝の気持ちいっぱいの言葉を返す。 「でも、娘が許さなかったらダメだけどねー」 メイリアはそう言ってサッと立ち上がり、ドラゴンの亡骸の方へと走り出す。 「お、おい。そりゃ無いってー」 若干ふらつく体を起こして立ち上がったセインだったが、その足取りは羽が生えたように軽かった。 終わり
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