火曜の女

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「そうか」 「どうして?」  孝志は私の問いには答えずに、代わりにビールの缶を右手でぐしゃりと潰し、テレビを消した。そして無言のまま寝室に入っていった。  無音になった部屋に、今しがた降り始めた雨の音だけが静かに響いていた。
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