水曜の女

1/4
前へ
/56ページ
次へ

水曜の女

 風呂からあがった由亜は、渡していた私のパジャマに着替えていた。由亜が着ていると、安物のパジャマが高級品に見える。 「今日は大変だったね。とにかくゆっくり休んで」 「ありがとうございます」  由亜はソファーに腰掛けると、その上で膝を抱えた。 「実加子さん」 「ん?」 「実は昨夜、吉田さんから電話がきたんです」 「え?」  てっきりストーカーの話をすると思っていただけに驚いた。「吉田さん?」
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加