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木曜の雀
丸いお日様が昇り、僕は目を覚ます。ぶるっと体を震わせて、朝の日差しを羽毛に取り込んでいると、キナがやってきて、僕に挨拶をする。
「タナ、おはよう」
「おはよう、キナ」
キナは僕をじっと見て言う。「もしかして、ずっと、ここにいたの?」
「うん。ずっといた」
「どうして?」
「心配だったんだ。あの人のことが」
キナはそれ以上は訊いてこない。
キナが質問をするのは、いつも僕のことだけだ。キナは僕と違って、人間にまったく興味がないんだ。
カーテンはまだ開かない。
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