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でもあなたは逝ってしまった。
私より先には絶対に死なないよ、って約束してくれていたのに。
焼き場の窯からでてきた真っ白い骨は、それでも大好きなコウさんなんだ。
「こんなになっちゃって・・こんなになっちゃって・・。」
思わず声が漏れると、隣で支えてくれていた娘がぎゅうっと手を握ってくれた。
抱えた骨壺の箱は大きくて重くて、でもこんなに小さくなってしまったコウさん。
あんなに帰りたがっていた、私たちの家のあったかい大好きな場所に置いて
箱の上からおかえりなさい、とそっとなでた。
暫く泊まろうか、と言ってくれた娘を返し、またコウさんとふたりきりになる。
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