プロローグ

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心地よいテノールで歌い方も品があり、ラム酒の香るモンブランのようだ。甘すぎることもなく、甘さが足りないこともない。 奏でる指は白く、節くれだっていて、上品なミルクキャンディーを彷彿とさせる。 とても背が、というよりは体が大きくて。でも歌は繊細なガラス細工かアクセサリーのようで、 ────恋に、落ちてしまった。
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