これ…怒られないかな…

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さて、上を向いたら偶然にも、奴隷っぽい格好の女の子のアレを見てしまった訳ですが、 「…周りの反応からするに、奴隷のアレに反応はしないのが当たり前なんだなぁ。」 それよりもせめてブラとパンツは着けさせろよ!とりあえず追いかけないと。 「お兄ちゃん!この騒ぎの原因っぽいの見つけたから追いかける!」 「おう。モシャモシャ。行ってこい」 なんかお兄ちゃんが林檎を食べてた気がするけど気にしない。 「そこの女の子!ちょっと待って!」 そう言いながら女の子の後ろに付き、風を操る能力で足場を作り進む。 「ッ!!もう追手が!くそ!」 そう言って女の子はスピードを上げる。 「鬼ごっこは、もう終わりだよ?」 風を操る能力で相手を減速させ、空気で壁を作る。風は空気の動きだからね。 「ふべっ!」 案の定壁にぶち当たりますよねぇ。後ろについていったから分からなかったけれど、その女の子は2人の女の子を抱えていた。力強いなぁ。僕より強いんじゃない? 「キャァァァァ!」 っと、落ちていくよねそりゃあ! 僕は空気の壁を作り、それを蹴って加速して女の子を受け止める。その後、足場を作りそこら辺の家の屋根の上に着地する。女の子は目を白黒させ、その状況を理解すると、大声を出した。 「離せ!私は貴様等の命令など受けない!」 うわっ!力強っ!このままだと抜け出すよなあ。というか女の子2人を抱えてる女の子を抱えてるから結構腕に負担が…というわけで魅了を発動する。 「はにゃっ!?」 案の定女の子達3人の目線は僕にいく。あ、けれどこれ媚薬に近い効果を異性に発揮するんだよな。 「…なに…これ。体が…熱い。」 ですよねぇ。…!? 「待った!君!吸血鬼と人間のハーフは確か…ダンピールだったよね!ダンピールさんはどうしてそんな事になってるのかな!?」 力が強い女の子が抱えてる女の子の内、ダンピールの女の子は、見るも無残な格好になっている。 「とりあえず降ろすから!だからその女の子見せて!」 「な…何を!私はこの子の為に奴隷商人から逃げてきたんだぞ!」 「いいから足を見せろ!僕ならこの怪我を治せる!」 「…!?…ああ、分かったけれど、急にこの子を襲ったら容赦しないから!」 襲うわけ無いじゃん。と思いながら、その子の足を見る。その足は、根元から切断されるように、股関節のところから先に足が無い。断面からは血が流れ続け、今にも死にそうになっている。
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