ご飯と愚痴とドキドキと

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ご飯と愚痴とドキドキと

ゆかりです。あかねさんの予てから行きたかったというジャンボ焼き鳥のお店に到着して席について烏龍茶で乾杯した、彼女はお酒が苦手らしい。 まぁ私も飲めるけど特別好きな訳じゃないと言う感じなので合わせて烏龍茶にした。 初対面だし、こんな美人の前でなんかやらかしちゃってもね(笑) などと考えながら注文はあかねさんに任せた。 居酒屋の店員さんが居なくなり二人になった所で私は「あかねさん…って呼んでいい?」 と、聞いた。 彼女はちょっと照れながら「あ、どうぞ。じゃあ私もゆかりさんと呼んでも良いですか?」 と聞いてきた。 OKしながらなんか…なんか…照れる! 女の人にこんなに照れる事ってあるの?美人パワー凄い! 顔では平静をなんとか装いつつ心臓はドキドキ。なんなの? なんて思ってたら店員さんが大きな声で「お通しでーす。」 とお通しを置いていった。びっくりした! ってか私、何緊張してるんだろう?(笑)私はさっきまでの緊張と妙に落ち着いてきた今の心に苦笑いしながらあかねさんを見て今日の出来事を話し始めた。 ざっとかいつまんで話すとすごく驚いていた、正にキョトン顔。 その間に次々と注文したジャンボ焼き鳥がテーブルに並ぶ。 …え?ジャンボ、本当にジャンボ!!大きすぎ! テーブルには所狭しと焼き鳥が並んでいた。 あかねさんを見るとやはり彼女も驚いたらしく、焼き鳥を見て途方に暮れていた。 私は笑って「食べよう!」 と言って食べ始めた。 肉をモグモグしながら、お!旨いな!なんて感動していると、あかねさんも「美味しいですね(笑)これなら全部食べられるかも!」 え?無理でしょ!と笑い合った。 久しぶりの楽しい食事だと思っているとあかねさんが 「ところで何年付き合ってたんですか?」 と聞いてきた。七年と答えると更にびっくりして小さな声で 「良いなぁ…」 と言われた。 私は「イヤイヤ、七年なんて長いだけで、ただ色んなきっかけ失ってだらだら付き合ってただけ、あかねさんも結婚するなら1、2年がおすすめだよ。」 と言ってしまってから しまった!もしかして羨ましいみたいな発言は彼氏と別れたばかりだったからとか? 私は慌てて「えっと、あかねさんは?恋人とかいるの?そりゃいるか!美人だし♪」 と、よくわからない事を言ってしまっていた。 あかねさんはクスクス笑って 「そんなに慌てなくても、ゆかりさんが気にしてるような事はないですから。」 そう言ってからちょっとイタズラな顔をして「ところでゆかりさん、ゆかりさんが付き合ってたって思いこんでただけとかありませんよね?」 と笑った。 私も笑って「いや本当に、私も結婚報告されたときは自分たち付き合ってたよね?ってか身内か?って自分に突っ込んでたよ。」 二人で笑い合いながら本当に楽しい食事だった。 あっという間に時間が過ぎて気付いたら22時30分!やば!私は良いけどあかねさん終電大丈夫かな?慌てて聞くと、彼女はまだ大丈夫ですと御手洗いに行った。ホッとしながらもその間に会計を済ませ、案の定残った焼き鳥を包んでもらいテイクアウト。トイレから戻った彼女にお土産の焼き鳥を渡しながら外に出る。彼女は会計の事を聞いて驚いて半分出すと言ってくれたけど愚痴を聞いてくれたお礼だからと断った。「じゃあ次は私がご馳走します。来週もここで待ち合わせしませんか?」 と、言われた。 確かに楽しかったし、気が合うと思うけど後腐れなくサヨナラの方が良いかなぁって思ってた私は戸惑った。しかも彼女はちょっと震えて見え、必死な感じも不思議だった。心配になった私は 「大丈夫?」 と腕に触れた。彼女は体をびくっとさせ、その様子に驚き見つめていると、彼女はうつむいたまま 「ゆかりさんとこのまま終わりたく無いんです…また会いたい…」 「え?」 私はどうしていいかわからずただ彼女を見ていた。再び顔をあげた彼女は耳まで赤くして 「ゆかりさんは私のタイプなんです!来週会えること願ってます。来てくれなければ振られたと諦めますから!」 そう言ってペコリと頭を下げて走り去っていった。 え?…え?…えぇぇぇーーー!!
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