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1譚目 {疑問}
2100年1月4日 20:00
此処は、魔物や神が集う国 ーコロネールー
少女は、あることを考えていた。
死神について。
死神は、鎌を振り下ろし、人の魂を奪う死の神だ。
その少女、音葉シノは罪悪感を感じていた。
「あなたは、死神なんだからそろそろ、自覚を持ちなさい。」
そう言ったのは、姉のカロンだった。
私は、姉とは違い死神と人間のハーフなのだ。
母が人間で、父が死神。理由は、分からないが規約を破り
殺された。
聞いても、誰も教えてくれないのでそのことについては、あまり触れなかった。
そんなことを、言われても人の魂を奪うのは、嫌なのだ。
「お姉ちゃんは、人間の魂を奪うの嫌じゃないの?」
「これで、何回目?仕事なんだから、嫌じゃないわよ。」
返ってくるのは、いつも同じ言葉。
1600年間生きてきたけど、もう人間で言ったら16だし。そろそろ
諦めようかなぁと思った時、いつも手紙を届けてくれる八咫烏 が手紙を持ってきた。
赤い封がしてある、洋紙で出来た封筒だった。
思い出してみるが・・・ やはり見覚えがない。
とりあえず、中身を開けてみたら一枚の便箋が入っていた。
【音葉シノ様へ】
あなたは、ラトゥーア極秘特化団のメンバーに選ばれました。
翌日、迎えに参ります。
【ラトゥーア極秘特化団より】
ラトゥーア・・・極秘特化団?
聞いたことがない。まず、よく知らないのに明日って・・・
一人で、考えるのもよくないよね・・・。
とりあえず
姉の所に行ったが
この子大丈夫?とでも言うような顔をして言った。
「何も、書いてないじゃない。私は、あなたと違って忙しいの。」
「えぇっ!・・・よく見てよ!」
「だーかーらー、私は暇じゃないの!!!」
どうやら、私以外にはこの文字が見えないらしい。これじゃあ、相談仕様がない。
もしかしたら、夢かもしれない・・・と思って頬をつねってみたが本当に夢じゃないらしい。
「どうしようかなぁ・・・」
そろそろ・・・21時だ。よし、もう寝てしまおう。
明日の自分に任せてみよう。なんだ、かんだで音葉シノの一日はここで幕を閉じた。
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