待ってた

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 それとほぼ同時に白衣を着た女性が小さな命を抱えてた腕を少し下げ、私に見えるようにしてくれた。  白衣を着た女性は  「……」  と何も言わなかったけれど、笑顔である。  笑顔に促され、私は小さな命へと目を向けた。  自分より、小さな存在に少し不思議な気分になる。  (…ずっと一緒にいたのに、ね)  と思い、一呼吸置いてからそのまま続けて、  (これが初対面なんてね…)  と何だかおかしく思った。  微笑ましくなり、私は自然とその顔に笑顔を浮かべたまま、  「初めまして」  と優しく言って、小さな命に挨拶をする。
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