電気猫

1/1
前へ
/1ページ
次へ

電気猫

  電気猫 うちの猫は ビリビリと電気を発生させる それが彼の 防衛の能力なのか 潜在的な能力なのか こたつの中で彼はエネルギーを蓄え 暑さに耐えきれず 逃げ出すときに 強烈な放電をする 彼の放電の電圧をはかった研究はない 飼い主への被害も今のところない。 今後その可能性がないということも 否定できない これが彼だけの能力なのかどうか 他の文献にあるのかはわからない 生態からいって 物理的原則からいって 全猫の共通の特徴だと推定できる だから過分の注意を要する 猫その2 実は自宅から猫が電話を掛けてきたことがある 急な用事だったのだろうか? 彼は電話台に登り受話器を蹴飛ばし 再ダイヤルのボタンを押したのだろう 「誰?」 と問いかけたが 応答はなかた 帰ってから 「何かあったの?」 と聞いてみたが 彼は怒っているのか答えてはくれなかった   まごの手にゴルフボールがついている トントンと肩を叩いていると オレにもやってくれとそばにやってきた。 肩甲骨の間を揉まれるのが好きなので 叩いてやった それがいけなかった まごの手を使おうとすると必ずやってきて 「オレを先にやれ」という。激しく叩かないと満足しない 「なぜ飼い主が猫にサービスをしないといけないんだ」 とグチをいっていると 最近では胡座をかいた足に飛び乗りツボを押さえるようになった 猫と暮していて 昔のドラマごっこをしている 「何だ!反抗的なその目は!」 「猫のくせに意気だ!」 「お前は人の態度は堕落させる」 とても本当の親子ではいえない 彼はその言葉に 恨めしげに見つめ帰したり 悲しげにないたり甘えてひざのうえにのってくる 飼い主のあそびにつきあってくれているのだろうか   どうも猫は自分が飼い主だとおもっているようだ 絶対そうそうだ。
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加