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あとがき
拙作をご高覧いただき、ありがとうございます。
この話は、超妄想コン第91回「白」に応募しています。
当初、白から連想すると、季節的に雪が浮かびました。
例えば、地吹雪のホワイトアウトとか、白銀の世界など……。
また、アルビノの動物や、オセロの白と黒の対比……等々。
それらに引きずられかけた脳ミソをリセットして、白い薬がもたらす物語を紡いでみました。
深夜の仄暗いバーの片隅で過去を語る男と、聞き役のバーテンダー。
白とはかけ離れた黒いイメージです。
やがて語り手の人生を変えた、新薬開発の段になり――バーテンダーの正体が、突如明らかになります。
彼は、果たして実体を持った現実の存在なのか、または主人公が生み出した妄想の産物か――?
ラストは、冒頭のバーとは対照的に、白で包まれます。
病室に射す淡い光、医師のシルエット、得体の知れない錠剤――白く朧気なイメージです。
物語の全ては、主人公が曖昧な眠りの中で遭遇した、束の間の夢のようなものだったのかも知れません。
あとがきまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
また、他のお話でご縁がありましたら、よろしくお願いします。
2018.12.28.
砂たこ 拝
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