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≪ 新本家 夜6時半 ≫
『ただいまー』
玄関の扉が開き、2人の青年が帰ってきた。宙と天だ。
夕飯を作っていた蓮音が出てくる。世那はまだ、風呂に入っているようだ。
「おかえりなさい。もうすぐ夕飯できます。」
「蓮音君さあ~もっと笑顔でいれないの?」
「この前、無理やり笑わせて怖いといったのは宙兄さんですよ。」
宙の急な無茶ぶりに少し冷たく返す蓮音。
「まあ、今回それで罰になるなら笑いますが」
「ヤメロ!何で仕事で疲れてんのにお前の怖い顔………罰?」
「ええ、あのメモについてです。」
蓮音は、多少失礼な天を無視して話し始めた。
「前から思っていたんですが、お二人の言葉遣いは世那の教育に悪いです。」
蓮音の言葉に宙もメモボードに目を向け、「うわー。死ねはないでしょ」と呟いた。
それに対して、天は噛みつくように「てめえだって帰ってくるなとか言ってんじゃねえか」と返した。
また、兄弟ゲンカが始まった。
しかし、その兄弟ゲンカも、蓮音の冷たい言葉によって仲裁された。
「お2人共同罪です。」『すいません』
バタバタバタバタッ
「てん兄、そら兄。おかえりなさい」
世那が風呂から上がったようだ。
「おう!世那学校は楽しかったか」と、天は笑って尋ねる。
「はいてん兄。かんじをべんきょうしました。ぼく、もっとたくさんのかんじをおぼえられられるようにがんばります。」
「おう!がんばれよ」
そういって天は世那の頭をなでた。
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