第一章 戦国時代へ

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そんなこんな考えながら小次郎は森の中に進むこと30分。 おかしい。昔遊んだ秘密基地どころか遊んだと思われる場所すら無いのである。 今の時刻はちょうど5時。 「(周りも大分暗くなってきたし、そろそろ引き返すか。)」 そう思い、元の場所に戻るためにしばらく歩く。 しかしである。何かがおかしい。 いくら歩いても元の場所に戻れないのだ。 「(アレ?もしかして迷った?)」 小次郎が気付いたときにはもう手遅れであった。 周りはかなり暗くなり、しかも森の中である。 完全に迷子になったのである。 「(参ったな。とは言え、このままじゃダメだな。とりあえず歩こう。)」 小次郎は迷子になったが、迷わず前に歩き続けた。 しかし、歩いても全く同じ景色が続いていく。 そして、いつの間にか完全に周りが真っ暗になった。 「(アレ?おかしい。いくら歩いても同じ景色ばかりだ。)」 小次郎は次第に焦ってきて、少しイライラしてきた。 その時だ。懐中電灯を付けて歩いていると昔遊んだ洞窟を見つけた。 小次郎は洞窟の前に行き、周りを見渡す。 「うん、ここだ。この洞窟の中に秘密基地を作って遊んだんだ。」 思わず声が出たが、ここから元の場所への戻り方なら分かる。 来た時は分からなかったが、この位地からだと元の場所がよく分かる。 どうやら昔にはなかった木や、看板等で見付けにくかったみたいだ。 少し「ホッ」とした小次郎はせっかくなので洞窟の中へ行き、昔作った秘密基地を見に行った。
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