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洞窟の中を歩き、しばらくすると段ボールで作られた小屋を見付けた。
「あった。まだ残っていたんだ。」
小次郎は少し喜び、段ボールで作られた小屋の中に入る。
この小屋は昔、友達と作った秘密基地みたいなものだ。
一応、ここで寝ることもできる。
「やっぱり埃が溜まっているな。」
そう言い、くしゃみをする小次郎。
しばらく小屋の中をキョロキョロすると見覚えのない鏡があった。
「なんだこれ?」
小次郎は鏡を手に取り、見てみる。
「新品の鏡か?」
その瞬間である。
小次郎が鏡を見ると急に鏡が光だした。
「うっ…!?眩しい…!」
そしてしばらくすると鏡の光が消えた。
「何だったんだ?さっきのは…?取り敢えず家に持って帰って調べてみるか。」
小次郎は鏡をリュックサックの中に入れて帰ろうとする。
そして洞窟から出ると、洞窟の前に何人か人がいる。
何やら話をしているみたいだ。
今ここから出てきたら怪しまれそうなので小次郎は息を殺し、しばらく身を隠す。
「おい。尼子の残党は見付かったか?」
「さっきまで尼子の立原の部隊がこの辺に居たんだがな…。」
人は二人みたいだ。
その二人組が洞窟の方へ歩き出す。
「立原と山中を捕らえたら元就様から褒美が貰えるからな。もう少し調べるぞ。」
その時だ。二人組が小次郎の気配に気付く。
「…!そこの!何奴だ!」
小次郎は石見銀山の管理者だと思い、素直に謝りに行く。
「す、すいません!立ち入り禁止なのを知らずについ入っちゃいまして…。すぐ出ていくんで許してください。」
とっさに出てきた小次郎を見て、男は言う。
「お主、尼子の残党か?着ている服も妙じゃのう。」
そして男に連れられ、小次郎は洞窟の外に連れ出される。
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