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立派な鎧兜を装備したガタイの良い浦上の四神が佐世正勝の前に立ち塞がる。
「貴様か・・・我らを小馬鹿にしたかの様な戦いをしてくるのはっ・・・!」
正勝の目の前には今、あの四神がいる。名将揃いで山陽の至るところで毛利や尼子、三村、三浦などと互角以上に戦いを繰り広げた武将が・・・大将首がいま目の前にいるのだ。
目の前にある手柄に思わず笑みが溢れる正勝。
ところがそんな正勝を不快そうに見る明石。
「貴様っ・・・!我を笑っておるのかっ・・・!貴様にはこの栄えある浦上の四神がどういうものか分かっておらぬようだのぉっ・・・!」
「馬鹿じゃないの?」
正勝が笑いを堪えて言い放つ。
「ああっ・・・!?」
「敵の大将がわざわざ前に出て来て馬鹿じゃないのって言っているんだよ。わざわざ俺に狩られに来たって訳でしょ?」
そう言って正勝は「フっ」と明石を見下す。
「貴様は分かっておらぬのぉっ・・・!我が知将と聞いて一騎討ちなら勝てると思うたか・・・!我は若き頃は四神筆頭の日笠頼房様と前線で槍を奮った剛の者ぞっ・・・!」
知将の明石もその昔は剛の者であった。それを証明する為か、身体中の筋肉がピキピキとなり、どことなくデカく見える。
「昔話はやめてくんない?そんな昔の武勇伝より今の実力が大事でしょ。アンタらオッさんは武勇伝を語るけどさ、俺達若者からすれば耳障りなんだよね!」
ギロッと睨んで明石に殺気を放つ正勝。
それに釣られてか明石も強烈な殺気を放つ。
「若僧が何をほざくかぁっ・・・!貴様など我の槍の餌食じゃあっ・・・!」
豪快に槍を持ち、大きなモーションで振る。
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