第一章 戦国時代へ

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外を見たら綺麗な三日月が見えた。 しかし、周りがなんか変だ。 なんか古臭い様な気がする。 それに二人組のおっさん達はなぜ鎧を着ているんだ? 小次郎は疑問ばかり感じた。 そして男に再び聞かれる。 「小僧、貴様尼子の残党を見とらんか?奴らこの周りをウロウロしとるらしい。」 小次郎はちょっと状況が分からないので聞く。 「えーと?尼子の残党ってなんスか?」 男は言う。 「この前、滅ぼした尼子だ。その残党の山中鹿之助と立原久綱が尼子誠久の遺児を擁立して尼子再興軍を率いているとの噂があるんじゃ。」 小次郎は一瞬固まった。 「(このおっさん達の格好と言い、周りの景色と言い、もしかして俺は戦国時代にタイムスリップしたんじゃ…?)」 タイムスリップなんてアニメの世界だけだと思っていた小次郎は急に焦りだす。 そして、おっさん達は言う。 「んー?小僧、お前もなんか怪しいな?こい!元春様の元に連れていってやる。」 どうやら小次郎は物凄く怪しまれているみたいだ。 「も、もしかして元春って吉川元春のこと?」 小次郎は動揺しながらいう。 「元春様と言えば吉川しかいないじゃろうが?さぁ、さっさと歩け。お主は怪しいから処断されるだろうがな。」 処断という言葉を聞き、小次郎は気が動転し、荷物として持っていた木刀でおっさんを殴りかかった。 「し、死にたくないっ!」 『バコーン』 小次郎からのいきなりの攻撃におっさん一人は頭を強く打ちうずくまっているが、もう一人のおっさんは刀を抜いた。 「貴様、何のつもりじゃ…?叩き斬ってやる!」 おっさんは刀を振りかざし小次郎を斬ろうとする。 『もうダメだ』と小次郎が思った時である。 『ザシュ…』 一人の男がおっさん斬ったのである。 その男はうずくまっているおっさんも殺した。
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