34人が本棚に入れています
本棚に追加
「見るなよ……」
「でも、触ってあげないと辛そうですよ」
そんなことを言って、親指を縁に引っ掛ける。そうして引っ張ると、それに逆らうようにキュッと窄まった。それが自分でもわかっているのが恥ずかしい。
この前の仕返しのつもりか。潤んだ瞳で睨みつけてみれば、和也はニヤリと笑ってみせた。珍しさも相まって、それが可愛いと思えるのだから質が悪い。こうなればとことん付き合ってやろうじゃないかと、直哉は自ら足をM字に開いてみせた。
「ほら、ここも可愛がってくれよ」
挑発的に行ったのもつかの間、和也はそこに顔を埋めていた。そしてローションの代わりにたっぷりと唾液を垂らして、解すように舌を動かす。手は相変わらず直哉のモノを刺激し続けていて、2ヶ所同時にされると力が抜けていくのがわかった。
「かずや、はぁっん……、イイ、んっ、すきぃ……、もっとぉ」
ぬるついた感触は気持ち悪いはずなのに、和也にされていると思うだけで興奮してくる。もっと胎内に入ってきてほしくて、甘えるように強請った。しかし和也は奥まった場所から舌を離してしまう。そうして顔を上げると、小さく笑っていた。
「もっと、どうして欲しいですか?」
焦らしているつもりか、それとも卑猥な言葉で羞恥心を煽るつもりか。和也のくせに生意気な。そうは思うものの、直哉はすっかり快楽の虜だった。睨みつけても迫力はなく、むしろ熱っぽい視線を向けている始末。
最初のコメントを投稿しよう!