第1章 噂話

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「なぁなぁ知ってる?」 豆電球しかついていない部屋の中で 誰かが突然話し始めた。 「え、何々?」 「うちの職場さー、おもちゃがいっぱいあるやん? うち、守衛さんから聞いてしもてんけど、夜中音の鳴る絵本が突然鳴り出すらしいで?」 「え、マジで?それめっちゃ怖ない?」 その日は仕事仲間で、歓送迎会をした後 ベロベロに酔っ払った子達も居て、 近くに住んでる子のところに泊めさせてもらっていた。 私と同僚の美佳子と、その先輩3人。 合計5人で雑魚寝しながら泊まっていた。 美佳子が 「え…それってホンマなん?」 人一倍怖がりな美佳子は、布団をかぶりながらソワソワしている。 「せやねん、ウチもほんまなん?って思ったけど 実際誰も本触ってへんし、1人でに鳴るらしいで?」
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