第1章 噂話

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病院で勤めている私たち5人組は 夜勤で、交代ごうたいに夜の病院に泊まっていた。 療養棟、小児棟…沢山の課がある中で聞いたのは小児棟のはなし。 守衛の人も宿直当番で見回りをしてくれてるんやけど…そんな中突然おもちゃの音が鳴ったらしい。 美佳子は、根っからの怖がりやったけど、 そんな美佳子を面白がるように うちらの中でも1番先輩の紗和先輩は、 酔いながら目を爛々にして楽しそうに話していた。 私たちの勤める病院は、 戦後間も無く建てられた市内でも有名な幽霊病院だった。 最新の設備もなにもないこの環境に なぜ身を置くことになったかというと… 単純にお給料がすごく良かったから。 …というだけではなくて、どこか病院らしからぬポヤンとした院長先生の風情や、比較的自由な病院の体制が気に入ったからだった。 美佳子は近くにあったクマのぬいぐるみをぎゅっと握りしめて、紗和先輩の話しを神妙な顔で聞いていた。 まさか、この後今の話しの真相を知ることに なるとは思いもせずに…
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