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『チャロナ……これで出来上がりではないのか?』
ウルクル様が食べたそうにしてるので、苦笑いするしかない。
「熱々もいいですが、これをさらに砂糖で周りにまぶすので。もう少しお待ちください」
『なんと、更に甘くするのか!』
「固いドーナツだと、砂糖がつきにくいんですが。柔らかい生地の場合なら可能です。……よし」
だいたい試食する分には揚がったので、ロティに一度元に戻ってもらってから仕上げに取り掛かる。
「チャロナくん、用意するように言われた砂糖は準備したよ?」
「ありがとうございます。まだ熱いので、トングで掴んで」
グラニュー糖たっぷりのバットに、揚げたあんドーナツをくぐらせて。
出来るだけ、たっぷりしっかりとつけたら。
これもまた、シェトラスさんに用意してもらったクッキングシートのような包み紙で包んで。
全員分出来上がったら、いよいよ実食!
『おお、おお! 砂糖がたっぷりじゃ。見るからに、甘過ぎそうなパンじゃが。主の作るパンはどれもが珍味。これも驚きものじゃろうな?』
「ふふ。驚いてくださいね?」
そんなにも難しい技術ではないけど、ウルクル様の助言のお陰で時短出来たあんドーナツ。
きっと、とても美味しく出来てるに違いない。
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