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『ふぉおお、美味ちーでふぅ!』
『ロティ、口周り砂糖だらけでやんす』
『おにーしゃんもー』
『うぇ』
そして、ロティと呼ばれるあの精霊のような者も、ただの精霊を模した者ではない。
レイバルスは懸想してるようだが、それが良い事か悪い事かと言えば、妾からは何も言えない。
あのように楽しげでいるからではなく……本質を知ってるからこそ言えぬ。
今は、それでいいんじゃ。
『けど、ほんに美味じゃの。あの豆を煮ただけでこうも変わるとは』
「あとは、雑穀の粥とか……米でもモチモチしたのを使って炊いたりですかね?」
『米で、モチモチ……?』
「もち米と言うんですけど、この世界ではないでしょうか?」
『いや、あるぞ』
食感だけでは最初よくわからなかったが。
名称を聞けば、すぐに思いついた。
アズキよりは、覚えてた米の品種だったぞ。
「わあー、餅つき出来たら。餡子以外にも合うのがいっぱいあるんですが」
『『「「モチつき??」」』』
「えっと。もち米を蒸して、臼と杵と言う道具を使って蒸した米をついてなめらかにするんです。美味しいですよ?」
『もち米は、粥しか知らなんだが。そうか、斯様な食べ方もあるのか……』
「流石に、臼と杵はないので難し」
『妾に願えば、作れるぞ!』
「え?」
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