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【幕間】『あんドーナツのレシピ』
★・☆・★
軽やかな音楽が暗闇に響き渡り、ある一点に向かってスポットライトが当たる。
そこには、作者こと櫛田が頭の部分にシルクハットを乗せている。
『あんドーナツ……櫛田は大学時代、行きつけのパン屋に走った。夕方100円セールで、一部のパン以外はほぼ100円となるセール中に買い付けに！ あんドーナツは至高の一品！ 他にもセール品は購入したが、あんドーナツはほぼ絶対！ あの冷めても香ばしさが──げふ!?』
マックスにより、背後から叩かれる櫛田であった。
「ちょ、悠花さん！」
「だ〜って、あのまま作者の学生時代の黒歴史語らせたら、いつまでかかるか」
「そ、そうかもだけど、戦斧どいた方がいいよ？」
「このまま潰れてもういいけど」
『「よくない！」』
斧をどけられた櫛田はなんとか這い出てきて、シルクハットを被り直す。
『今日はあんドーナツなのだよ！ 櫛田も思い出の味、あんドーナツなのだよ！ 今の店ではないことにショッキング！』
「作るの手間がかかるし、市販の餡子でも作るの大変ですしね？」
「揚げるのが一番の手間かしら？」
「まあ、そこについてはこの後で」
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