81-1.あんドーナツ実食②(マックス《悠花》視点)

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 これで、本命のチーちゃんにも……と言いたいけど。本人が告げる時期を見極めているのなら仕方がない。  仕方ないんだけど……見てて時々イライラするのよね。  どう見ても、両想いなんだからさっさとくっつけ!って。 (たまに朝食の時も一緒になるけど……絵になり過ぎてんのよ。チーちゃんとカイル)  コック用の服装でも、チーちゃんは可愛くて綺麗だし、カイルはカイルで時々口元を綻ばせているし。  周りの一部の連中も気づいているはずだろうけど、応援するしか出来ないのよね。 「そういや、報告し忘れてたが。チーちゃん、やっぱ王妃様の事が気になってたようだぞ」 「! さっさと言え!」 「悪りぃって」  んでもって。  昨日チーちゃん自身が打ち明けてくれた事も話したわ。 「熟睡の原因は、ウル様の見解によれば。無理にロティちゃんの中からステータス値のようなのを調べようとした反動みてぇだ。それと、現世での自分自身を知りたい為だからって」 「…………やはり、避けられないのか」 「そんな落ち込むなって。俺とかウル様が今は言えないって言うのは伝えたし。あの子が知りたくても、神とかが阻んでてくれてるみてえだ」 「「神が……?」」 「ウル様は当然知ってても、あの方が何も伝えないって事は神も関係してんじゃねーかって」
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