116-4.懐かしいお説教(カイザーク視点)

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 まるで、祖母と孫。  そんな雰囲気でいらっしゃるお二人の間には誰も入れなかった。  やはり、同じ異能(ギフト)持ちである故か。  同じ女性としてか。  意気投合なされたお二人の間には、たしかな絆が生まれたようでしたとも。 「この白パンには、茹でたとうもろこしを混ぜたり。ペポロンやかぼちゃをペーストにしたのを混ぜ込むことも可能です」 「是非、レシピを教えてくださらない?」 「じゃあ、ロティを使って召喚させますね?」 「ロティちゃんを?」 『にゅ! ん〜〜〜模倣(コピー)!』  と、ロティちゃんが両手を広げたところから、光の線が出来上がり。紙がひとりでに出てきて、エリザベート殿の前に舞い降りたのだった。 「まあ、この紙の手触り……どこかで?」 「リーン様にお渡しした、アイスクリームのレシピと同じ紙です」 「そうなの。まさか、そんな仕組みだったとは」 「今のところ、カイル様やシュライゼン様以外ですと。リーン様にしかお渡ししていません」 「賢明な判断だわ」
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