第1章

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 傘はまたゆっくり移動した。少し探していると、ずっと向こうの草の生い茂っているところでなにかが動いた。 「あそこになにかいる」 傘はゆっくり移動してその草むらまで行った。ちびと郵便屋さんは傘から降りた。 「子猫ちゃん、子猫ちゃん!」  二人は呼んだ。小さな声がした。 「誰かいるよ」 ふんわりとした草むらの上の子猫が目を開けた。 「大丈夫かい?」  郵便屋さんは子猫を抱き上げ怪我はないか体をさわってみたがなにもなかった。 「大丈夫みたいだから行くよ、ありがとう坊や」  郵便屋さんは大空へ飛んで行きました。少し長く散歩してたかなと思いちびはお母さんの昼寝しているところまで歩いてい来ました。三人ともまだ日陰でグーグー眠っていました。ちびがシートに腰を下ろすとお母さんが目を覚ました。 「よく寝たわ、ちび、どこで遊んでたの?」 お母さんは聞きました。 「うん、猫岩を見に行こうと歩いていたら、傘を差した猫さんにあったよ、郵便屋さんだって言ってたよ、子猫ちゃんが窓から落ちて探してたんだ」 「見つかったの?」 「うん」 「よかったわね」 「お母さん知っているの?不思議な郵便屋」     
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