14-贈物

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またしても、息が荒くなってくるカイに、おかしくて笑ってしまう。 「カイー、毎回ながらほんとにその性欲凄いよね。笑っちゃう」 「性欲強いのは認めるけど、最初だけじゃなくて、会う度に益々やりたくなるなんて舞華が始めてだよ」 そう言う、カイのキスの応酬は止まらない。 「ぁん、ぅんっ…ストップ…ストップ。もうギブアップ、苦しいよ…」 カイはやっと唇を離すが、「う~ん、舞華~」と、今度はギューーーッと抱きしめて離さない。 この場所の雰囲気が大きいのだろうけれど、カイといると、なんだか本当のカップルみたいな錯覚すら覚えてしまう。 「ねぇ、ずっーーーと、あたってる!!おさまらせる為に、アソコのサウナに入りに行こうか?」 急にこの雰囲気が怖くなり、プールを出て、サウナ室を覗きに行く。 8名程が入れる小さなサウナ室だが、誰も居ない。 「誰も居ないよ。カイも来なよ!」 プールでは、中腰の姿勢だったからか、プールから上がるカイは背が高くて、カッコよく見えた。 忘れかけてた恋の憧れマジックにかかってるだけ、そうコレも舞華の間だけだから…。 ぽっこりお腹が見えないように体育座りで、カイの隣に座る。 「息をするのもちょっとキツイくらい。熱すぎるね!」 「俺も熱ちぃ~長くは入ってられないな。でも、きもちー」 この熱さでも、カイは恋人繋ぎをしてくる。 「じゃあ、どっちが先にギブアップするかやる?」 「私は、ムリムリ。もう出たいもん」 「なおさら、やろう!負けたら勝った方の言うこと1つ聞く。簡単に叶えられるものだけね」 「ヤダ…」 「スタートーー!」 「ヤダって、言ってるのに!!」 「難しいのは無しにするから」 「なんか、もう勝った発言!!ムカつく~負けないもん」 まんまと賭けにのってしまうが、ココは負けない。 けど、熱い中 ひたすら我慢は、かなりこたえる。2人ともすぐに汗がしたたり落ちてきた…。 「熱い~、カイもう出なよ」 「まだイケる。せっかく一緒に来てるんだから、こっちきて」
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