14-贈物

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カイのがすぐ反応しちゃうのは仕方ないとしても、大きいから目立ってしまうのが難。 「水風呂入ってきたら?」 そればっかりと言われて、少し反省したのか? カイは、水風呂に入っておさめている。 冷たい、冷たい!と大きな体で騒ぐその姿がまた可笑しくて、笑ってい見ていると、「笑うとヒキズリコムゾ-」だって。 冷たくて固まりながら棒読みのカイ、ますますおかしいったら。 カイのモノは、すぐに縮こまったようで、時間もないので温泉に入って、30分後に集合することに。 カイといると自然と笑顔が増えてるな。 色々我慢して抑えてる自分が、舞華となって解放されて、そしてとても楽で居られる。 海の見える温泉を独り占め温まりながら、身体と心がリペアされていくのを感じた…。 「お待たせ。温泉気持ちよかった~独り占めだったよ」 「俺も~でも舞華居ないから、つまんない。もっとプールでギリギリまで居た方が良かったよ」 「うん。カイとプールまた行きたいな」 夏の日差しの中、堂々とカイとプールに行ける日は来ないだろうが…。 時間も無いので、サンドイッチでも買って車で食べようという事になっていたが、せっかくだから施設内全部見てから帰ろうと、覗いたレストランからの外の眺めは、また素晴らしい景色だった。 「わぁ~素敵な眺めだね!」と言う私の心を読み取ってか、「お茶だけしようか」 「うん!いいね」 レストランの壁沿いのカウンター席に座って、海を眺める。 「ほんと、今日はありがとう。すごくいい場所教えてもらったよ~」 「お姫様、お気に召していただけたようで何よりです」 カイが、ふざけながら小さな袋のお土産をくれた。
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