15-年始

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興奮だけじゃなく、小さくて奥まで突き上げるあの感じが無くて、物足りない。 もう、夫のモノじゃ満足できない。 そう思った。 そして、仲良くしたいと言ったけれど、こんな風なセックスで、終わった時にわびしさ、むなしさ、物足りなさ、そんなものが、全部押し寄せてくるなら、今までのギュッと抱きしめてくれる時の安心感のがいい。 そう感じた。 イビキをたてて、寝ている夫も、私のように思うのだろうか…。 私とのセックスじゃあ物足りないから、他でやるんだと。 空のトークリストを見て、明日はやっぱり怪しい気がする。 だから、これで良かったんだ…夫のセックスは、いつもこんなもんだわ…そう思っても寝つきは悪く、最後にはカイから貰ったネックレスとメッセージを思い出しながら眠りについていた…。 「じゃ、行ってくる」 「行ってらっしゃい~でも初詣は行ったから、飲み会からでもいいんじゃない?神様同士が喧嘩しちゃうよ~」 冗談ぽく言ってみたけど、それじゃあ付き合い悪すぎだろ~なるべく早く帰るからと言って出て行った。 三が日、夫を呼び出すことに成功したのは誰だろう? 同期の男だけ? 男女混合の大人数? "宝子(たかこ)"を含む会社の人? 不倫相手だけ? しかし、わざわざ神社に行くなんて、夫も言わなきゃいいような気もするが、話すということは、やましくないからなのか…。 「パパいない間に書き初めの宿題終わらせちゃうか~!ママがお手本見せてあげるから」 そう、私達の間には、かけがえない大事な優真がいる。 子供に淋しい顔ばかり見せてられない。 「今日は、7時からお笑いバトルだっけ?見るんでしょ?」 「見る見る!」 「じゃっ、まずは優真とママの書き初めバトルだ!」 「…なにそれ?」 「ノリ悪い~2人で課題書いて、パパに判定してもらおう!敗者は、お年玉でプレゼント買う!ってどうよ」 「そんなの、ママが勝つに決まってんじゃん~そもそも、お年玉でってお年玉貰ったの僕だけなんだけど、つまり僕が勝っても負けても買うってこと??」 「ふふふふふ、よく気づいたね、優真くん。ママの勝ちは見えているものだから、ついお年玉と言ってしまったけれど、敗者が勝者へプレゼントを買うということですよ」 「わかった、わかった、宿題やるから。ふつーーーに」
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