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興奮だけじゃなく、小さくて奥まで突き上げるあの感じが無くて、物足りない。
もう、夫のモノじゃ満足できない。
そう思った。
そして、仲良くしたいと言ったけれど、こんな風なセックスで、終わった時にわびしさ、むなしさ、物足りなさ、そんなものが、全部押し寄せてくるなら、今までのギュッと抱きしめてくれる時の安心感のがいい。
そう感じた。
イビキをたてて、寝ている夫も、私のように思うのだろうか…。
私とのセックスじゃあ物足りないから、他でやるんだと。
空のトークリストを見て、明日はやっぱり怪しい気がする。
だから、これで良かったんだ…夫のセックスは、いつもこんなもんだわ…そう思っても寝つきは悪く、最後にはカイから貰ったネックレスとメッセージを思い出しながら眠りについていた…。
「じゃ、行ってくる」
「行ってらっしゃい~でも初詣は行ったから、飲み会からでもいいんじゃない?神様同士が喧嘩しちゃうよ~」
冗談ぽく言ってみたけど、それじゃあ付き合い悪すぎだろ~なるべく早く帰るからと言って出て行った。
三が日、夫を呼び出すことに成功したのは誰だろう?
同期の男だけ?
男女混合の大人数?
"宝子"を含む会社の人?
不倫相手だけ?
しかし、わざわざ神社に行くなんて、夫も言わなきゃいいような気もするが、話すということは、やましくないからなのか…。
「パパいない間に書き初めの宿題終わらせちゃうか~!ママがお手本見せてあげるから」
そう、私達の間には、かけがえない大事な優真がいる。
子供に淋しい顔ばかり見せてられない。
「今日は、7時からお笑いバトルだっけ?見るんでしょ?」
「見る見る!」
「じゃっ、まずは優真とママの書き初めバトルだ!」
「…なにそれ?」
「ノリ悪い~2人で課題書いて、パパに判定してもらおう!敗者は、お年玉でプレゼント買う!ってどうよ」
「そんなの、ママが勝つに決まってんじゃん~そもそも、お年玉でってお年玉貰ったの僕だけなんだけど、つまり僕が勝っても負けても買うってこと??」
「ふふふふふ、よく気づいたね、優真くん。ママの勝ちは見えているものだから、ついお年玉と言ってしまったけれど、敗者が勝者へプレゼントを買うということですよ」
「わかった、わかった、宿題やるから。ふつーーーに」
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