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「車使わないよね?」
「何で?使おうと思っていたけど」
「お酒飲むかもしれないから、やめといてね」
夫は、ここは出かけるのを許可してもらうのが優先順位だからか、「そうだよな。じゃやめとくか」とあっさり引き下がった。
自家用車の助手席に、他の女が乗るなんて絶対嫌。
行き先はラブホテルかもしれないし。
本当に後輩から相談が?
今まで懇意にしている人がいないのに?
相談なんて仕事後でじゅうぶんだよな…。
女だと思う。
ただの勘だけど。
後輩なら、〇〇君がと名前が出てきそうなものだし。
しかし、何で急に休日に出掛けるのを良しとし出したんだんだろうか。
"友美"が好きなのか?
今まで、敵対視してなかった"友美"が、急に脅威に思えた。
私がカイと会うより、夫が週末に出かける日のが早い。
誰と会うんだろうか…。
相手はわからないままだった。
金曜日、夫は飲んでいるようで、ただいま~ぁ~と騒がしく帰宅した。
そんなに飲んで大丈夫?
すぐ寝る?
「う~ん、ママちゃ~ん。好きだからね~」
完全に酔っ払いだ。
「はいはい。はやく寝ちゃいな。明日は、何時に出るの?」
「10時過ぎ、遅れても大丈夫だから」
「相手に迷惑かけないの」
声も大きくふざけた感じで、そーだよねぇ~といいながらソファーで寝てしまった。
ここまで飲んでくるのも珍しい。
相談って、もしかして貴方がするの?
そんなに飲んでくるほど何か悩んでいるの?
明日は、見ないと誓ったが、"宝子"のFacebookを覗いてしまおうか…"宝子"だったら、何かしら発信してくるだろうから。
しばらく待っても何もあがってこなかったら、相手は"友美"かもしれないな。
夫の携帯LINEは、綺麗に消されていた…。
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