読者アンケートの空白

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 果たして、わたしにそんな時期があっただろうかと逡巡したが、毎日担当の漫画家の人たちのネームや原稿をチェックしていた日々だけが回想されたので、自分がどんな服を着ていたのかなんて、とうに記憶から削除されているみたいだ。 「先輩、この近くで美味しいランチをやっているお店があるって友達から聞いたので、そこに行きましょう!」  そういって、林檎はわたしの返事を待たずに目的の店への行き方を地図アプリで検索していた。
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