6 二人の距離

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 胸を触られるなんて、子供が最後。  子供たちが小さかった頃はおっぱいを恋しがって触ってきたけれど、小学生になってからはない。  恥ずかしかった。  二人の子供に吸われ続けた胸は、母乳が出なくなった後はしょんぼりと項垂れてしまって、ハリも何もない。  それなのに、触られて身体が熱くなる自分が、恥ずかしい。 「今日は……しないって――」  声が上ずる。  恥ずかしさのあまり、涙が滲む。 「かちょ――」  開いた口の中に、湿った温かい感触。 「んっ……」  智也の舌が私の舌を絡めとる。  狭い口内では、逃げ場などない。  彼の舌の動きと手の動きに意識が分散され、頭が働かない。  暴れるように膝を曲げた時、太腿に硬いモノが当たった。  どんなにご無沙汰でも、すぐにその正体がわかってしまった。  恥ずかしい反面、嬉しいと思ってしまう。  私なんかに、欲情してくれることに。  自分が『女』として扱われていることに。 「二人でいる時は名前で呼べ」
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