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しかし、一週間たち、パッチやバラマたちからなんの音信もないことを知ると、ミュッチはぽつりと、なみだを流したのでした。
サラーメさんは、やさしくミュッチの背中をさすってやり、パンダネコ帝は、もこもこのからだでぎゅっとだきしめてあげました。
(パッチ、バラマ、まったくなにやってんのよ。
私をどれだけ、心配させるのよ。
帰ってきたら、もう、ただじゃおかないんだから。
いっぱいおいしいもの、買わせるんだから。
だから、どうかぶじで、帰ってきてちょうだい。)
ミュッチは、とうとうひとことも本心を、サラーメさんにもパンダネコ帝にも言うことなく、ふたりがロウラン王国を探して、二週間たった日の夜、さびしいさびしいねむりについたのです。
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