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ミュッチの夢の中で、パッチとバラマは、南国の楽園みたいなところでおどっていました。
よく見ると、ふたりだけじゃなくて、飛びネコさんもモモさんもおどっていて、その中央には、たくさんのココナッツがそなえられていました。
夢の中だけでも、楽しそうでよかったなあと思い、パッチとバラマのふたりに話しかけようとすると、ふたりはミュッチに気づき、気まずそうな顔をしていました。
そして、パッチは、ごめん、すぐ帰るから、おみやげも持って行くから、ごめん、とあわてて言ったのです。
ミュッチは、夢の中なのにあやまってくるなんて変なの、と思いましたが、夢の中にしては、妙にリアルだなあと感じたのです。
朝目覚めてから、そのことをサラーメさんとパンダネコ帝さんに伝えると、ふたりも同じ夢を見たというじゃありませんか。
びっくりしたミュッチは、なにかふしぎな予感を察知し、パンダネコ帝の宮城の外へとかけ出します。
宮城の大きな門を開けてもらうと、はたしてそこには、パッチとバラマの姿がありました。
「遅いじゃない。
とっても、心配したんだから。」
そうミュッチが言うと、パッチはただ、ごめんとあやまるばかりでした。
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