ひさびさに霊交信機《れいこうしんき》の鳴る音

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 「けっこう、長居(ながい)しちゃったね。この長娘(チョウニャン)で。」 パッチがそう言うと、ミュッチはさもありなんというような表情をうかべながら、こう返事をしました。 「だって、ここの温泉、とても気持ちいいし、お(はだ)もツルスベになってうれしいんだもん。」 その言葉にバラマは心の中でツッコミを入れます。 (ツルツルしてんのは、サビ止めのワックス()ったからじゃねえか。) 「なに、バラマ、なにか言いたそうな顔ね。」 ミュッチがバラマをにらみつけます。 「え、な、なんでもないぜ。あ、久々に霊交信機(れいこうしんき)()ってるぜ!」 「ちょっと、話をそらさないでよ。あれ、ほんとうに霊交信機が鳴っているわ。」
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