ひさびさに霊交信機《れいこうしんき》の鳴る音

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 霊交信機(れいこうしんき)が作動したということは、マングローブの精霊たちから何かしらの連絡があるということを意味します。はたして、霊交信機にて(うつ)し出された霊体(れいたい)の姿は、マングローブ精霊の長老のそれでした。 「長老、お久しぶりです。」 パッチはぺこりと律儀(りちぎ)におじぎをしました。 ミュッチ、バラマの方は、軽くあいさつをしただけでした。 「長老、なんだなんだ、なにか用があるのかよ。」 バラマがそう聞くと、長老の霊体は少しむっとした表情をうかべてこう言うのです。 「こうして定期的に連絡をとるのは他でもない。 パッテツンムン、ミュッテランスン、バラマ、おぬしらがしっかりと、旅を続けているかどうかを確かめるためじゃ。 そろそろお宝が七つ全部そろった頃じゃと思うてな。」
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